講座レポート【堀潤さん】「LGBTのことを知ろう」多様性(ダイバーシティ)があるといいことがいっぱい!
レポート
2016年10月22日(土) 00:00
2016年10月22日、浦安市美浜公民館で開催された講座をコーディネートしました。
報道現場から見た「LGBT」や、自身がどう向き合ってきたか、「多様性がある世界」ってどんな世界なのかなど話されました。
■「LGBT」は言い尽くせないほど多様
「LGBT」とはわかりやすい記号として便宜上つけられたものと理解しては?と堀さん。番組などで話すときは、「LGBT」とひと括りにするのを避けているそうです。当事者のことを念頭に置くと自然にそうなるとのこと。「LGBTs」と複数形をつける表現も紹介しました。続いて、渋谷区のパートナーシップ条例、レインボーパレード、当事者大学生の自殺、LGBTに関する法整備などについて解説。堀さんが担当する番組ではニュースとして取り上げるが、「キー局では難しそうですね」とも話しました。
■「差別」と「区別」
番組に寄せられるSNSなどを見ていると、「差別はしない区別をしているんだ」という人がいるそうです。差別をするつもりなどないが、認めなさいと言われると自分が信じてきた価値観が否定されて、不安になる気持ちはわかるとしながら、自身は「差別も区別もしない」と言いました。
そして、「自分には関係ないとなりがちなことを知らなければならないのか」と聞かれれば「それはかんたんなことです」と堀さん。「なぜなら私たちの住む社会は民主主義で個人の幸福を追求できる社会だからです。その人がそのままで生きられない社会は欠陥がある社会。人が幸福になる権利を誰も奪うことができないですよね」と続けました。
■後半はあらかじめ参加者から集めた質問や意見に答えてもらいました
Q.家族からカミングアウトされたら戸惑うと思う。最強のサポーターになるには?
Q.教育現場でのLGBTsの理解はどうなっている?実例を教えて。
Q.一生自覚なく終わる人もいるのでは?
Q.中学校では男子同士が抱きついていたりすると「ホモ」とからったりする。「ゲイ」と「ホモ」は違うの?
Q.同性愛を認めると少子化が進むのでは?
Q.企業では取り組みが始まっているが、教育現場ではまだ進んでないような気がする。どうすれば?
Q.LGBTs当事者の生きにくさは何?
Q.発達障がいの当事者。ときどき、自分が何者だかわからなくるときが。ダブルマイノリティの問題もある。
Q.テレビでも講演でも、いつもリラックスして話しているが、緊張しない秘訣は?
Q.映画、テレビ、音楽、今時代が求めているものは?
Q.区別と差別について具体的に教えてほしい。
Q.区別だよっていう方は差別する意図はないという主張だろうけれど、当事者の人は「区別」されてもハッピーじゃないということ?
■最後は「区別」と「差別」について参加者と意見交換をしました
「最終的にはLGBTsという言葉がなくなって、あちら側こちら側と分けることをなくすのがダイバーシティ。『昔、LGBTsって言葉があったらしいよ』なんて、そういう世の中になるといいですね。」と締めくくりました。
■関連ツイッター
堀潤さん
千葉県浦安市で開かれた「LGBTs?️?について知ろう」講座の第一回にゲストで呼んでもらいました。僕らのNPOではテレビ、ラジオ、webを使った情報発信支援をしているのでその観点から。地元のお母さん方を中心に40人余りの方が参加。「多様性を実現する意義」について語りあいました。 pic.twitter.com/hCrFMx4enH
— 堀 潤 JUN HORI (@8bit_HORIJUN) October 22, 2016