【映画】「図書館戦争」(2014)「華氏451」(1967)
本が自由に読めなかったら…

本・映画・TV
2015年7月6日(月) 03:00

そんな映画を2本同時に観てみる

 

図書館戦争(2014)

元号「正化」近未来の話。メディア良化法案が通った日本。子どもに人気の冒険物語は「主人公が龍の首を落とす」シーンが残酷、もっと悪いのが「落ちこぼれの登場人物たちが個性を発揮するところ」と有害図書とされ、検閲対象になり焼却される。PTAはホラー小説を検閲対象にすべきだと、図書館に押しかける。そんな世の中で、検閲に対抗する唯一の機関「図書隊」、検閲対象となった本を買い取り、ときには、武力による検閲から武力で応戦し本を守る。

命をかけた戦いの最中「どうしてこんな世界になったんだろう」と図書特殊部隊の笠原郁(榮倉奈々)の言葉に、図書隊のトップ仁科巌(石坂浩二)は、「人々の無関心です。多くの人は規制される意味を理解できなかった。」と答える。

未来は今の私たちが作るんだと実感させられるひとこと。

華氏451(1967)

1967年制作、これも近未来を描いた作品。消防署「華氏451」、ここでの消防士の仕事は、火を消すことではなく、本を燃やすこと。本を読む人は密告され、家の中に巧妙に隠したはずの書物は、プロの消防士たちにあっという間に探し出され、目の前で燃やされていく。活字を取り上げられた人々が通勤する電車。みな無言で虚ろだ。消防士でありながら、本の魅力に取り憑かれている主人モンターグ。本を怖がる妻リンダは、壁に掛けられたスクリーンから流れる一方的な映像に楽しみを見つける。番組は選べない。時には護身術、時には視聴者参加型ドラマ「家族劇場」の世界に浸り、それでも、満たされない感情を興奮剤や睡眠薬を飲んで紛らわす。

消防署の上司は、モンターグに「小説は別の人生を虚しく想像させるだけ。哲学書は運命は決定されていると言いながら、決定の自由はあると言う、流行りもの。自伝は死んだ人の話、虚栄を満足させる道具。倫理書は読む人を誰よりも偉くなったと勘違いさせる。」「幸福の道は万人が同じであること」と本を焼く意味を声高に叫ぶ。

モンターグが妻に密告され、すべてを捨てて、たどり着いた先は「本の人々」が暮らしている村だった。

図書館戦争と同じく、本が焼かれる場面は、本好きには耐え難いシーン。本のない未来がくるわけない?今、闘わないとくるかもしれない。

はくのともえ