ボランティアに行くときに…「東日本」からのメッセージ
あなたが無事で元気でいるために。

レポート
2016年5月3日(火) 00:00

東日本大震災から5年、風化が心配される中、またあらたな地震が起きました。再び自然災害を目の当たりにして、気を引き締めた人も多いのではないでしょうか。そんな中、現地ではボランティアの受け入れが始まりました。役に立ちたい!今すぐにでも飛んでいきたい!そんなあなたに…届けたいメッセージがあります。

東日本大震災のときに被災地支援を続けた

田端八重子さんに聞きました

 

東日本大震災を思い出す

そんな風に思ったのは、東日本大震災についてインタビュー  をしたもりおか女性センター長(当時)の田端八重子さんの話が忘れられなかったからです。現在一般社団法人GEN・Jの代表をつとめる田端さん。2011年発災直後は岩手県沿岸部の支援に飛び回りました。「阪神淡路大震災」で起きた事を知っていた田端さんは、緊急避妊薬をバッグに忍ばせていたそうです。幸い使うことはなかったそうですが、「あり得ないことは、あり得ない」。長年、女性に寄り沿い支援してきたからこその行動でした。若い女性たちがボランティアに集まるようになった時も、「あなたが無事に帰るのを待っている人がいます」というメッセージに、「ひとりで行動しない」「疲れたら休む」など、細かい注意点を付けて発信し続けました。

■当時のインタビュー記事です。 

「みんな家族なんだから仕切りなんていらねえべ」

避難所でプライバシーが守られない現状、場所取りのいざこざなど、

現地を見てきたからこそわかる話をしてくれました。

(2013年3月 浦安市男女共同参画 防災ミニブックー「ふだん」が「もしも」にいきる より)

 

 

 

 

デマ情報に惑わされないで…  「?」

5年前と比較して、Twitter、Facebook、LINEなどのSNSを使い、いち早く情報を発信、また、受け取る事ができるようになりました。ただ、こんなツイートを見てふと不安になりました。

 

熊本県警察本部のツイート(04.21)

【デマ情報に惑わされないで!】
熊本地震の発生以降、ネット上で「強姦事件が多発している」などのデマや根拠の不確かな情報が流布されています。
皆さんにお知らせする必要がある場合は、県警ホームページ等で積極的に発信しますので、根拠のない不確かな情報に惑わされないでください。

 

確かに「強姦が多発」はデマかもしれないけれど、例え「ひとり」でもあってはならない事。注意喚起を促す発信は時に、「復興に水をさす」と言われ、かき消されてしまいますが、気をつけるに越した事はないはずと考え、田端さんに連絡を取りました。

 

「東日本大震災」の時に配ったちらしをリニューアル

田端さんも同じ心配を抱いていました。「生死がかかっている時に、みんなでがんばっている時に、そんな犯罪起こるわけがないって思うんだよね‥」。また、性被害は訴えづらく、明るみに出る事も少ないと言います。今回の震災で何かできる事を探していたという田端さん。「東日本大震災の時と状況は違うけれど」と前置きがありましたが、311の時にボランティアに配布したメッセージをリニューアルして送ってくれました。

 

ここに紹介します。

 

被災地でボランティア活動をしているみなさんへ 

 

1、安全に目的を達成し、無事に家へ帰ろうね。

「あなたが多くの被災者の皆さんのお役に立っても、あなたに何かが起きれば、助けられた被災者の皆さんやあなたの帰りを待っている人たちが悲しむから。」

2、行動する時は、必ず複数人でね。(トイレ、お風呂などを含め)

「何かあったら互いに助け合えたり、知恵を出し合ったりできるから。誘い合い、話し合い、チームやグループで行動してみて。」

3、自身の体の声に耳を傾けようね。

「必要とされていると疲れに気づかないことも。疲れが溜まると普段できることができなかったり、失敗したり、ケガにも繋るから。体を休めてね。」

4、情報や感じた事は仲間と共有しようね。

「活動前に行き先や誰といるかを待ってる人に話してね。疑問や不安な気持ちは、自分で解決しようと思わないで。危険な所や気づいた事は、周りの人たちに伝えてね。二次被害の防止になるから。」

 


 田端八重子さん プロフィール

一般社団法人GEN・J 代表理事

岩手、宮城、福島の20.30代の女性たちのチャットサイト「もやもやルーム」、電話相談を運営。

 

前もりおか女性センター長。

震災直後から被災地の女性支援に奔走。いち早くパープルダイヤル(女性専用相談窓口)を設置。経済的自立を支援するため、買い物代行など雇用創出にも力を尽くした。

 

 


(ライター はくのともえ)

はくのともえ